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志を高く持ち、海外派遣を夢に自衛隊を目指す方がいますが、全ての方が海外派遣されるわけではなく、職種によって変わってきます。
陸上自衛隊の場合は、支援のための海外派遣が多くなり、基本的には発展途上国に対するものが多いようです。
戦闘職種の場合は、レンジャー資格があり、「曹」以上の階級の隊員でないと派遣されません。レンジャー資格を持つ隊員は、エリート中のエリートと言われ、取得するのがとても難しい資格です。
そして、戦闘職種の海外派遣での主な仕事は、自衛隊の護衛になります。
基本教練
建設機械を数多く保有しており、最初のPKO活動となる「カンボジア派遣」において施設大隊が派遣されました。「ティモール派遣」や「ハイチ地震」「南スーダン共和国の施設基盤整備」でも施設科が主力となり復興活動を行っています。
現地では地雷等の処理や仮設住宅や施設の設置、道路や橋や農業用水路等の構築や修理、現地の方への技術の継承等、様々な活躍をしています。

輸送科
物資の輸送を担当。海外派遣や災害派遣においてはなくてはならない部隊になります。
航空科
輸送ヘリなども大活躍します。
需品科
災害派遣で見かける給食や給水、入浴支援、洗濯車などがこの部隊の役割になります。生活に密着したこれらの役割で頼りにされています。
衛生科
医療・衛生にかかわる部隊は、どの派遣でも頼りにされています。
海外派遣については、現在法律で厳しく定められています。
以下に挙げる3つの法律が、主なものになります。
- 自衛隊法
外国にいる日本人のための自衛隊派遣について等、定められています。
- PKO協力法
平和維持活動(紛争地域での、紛争拡大の防止や紛争の停戦・終結を促進し、平和を維持するための活動)のための自衛隊派遣について、定められています。
- 周辺事態法
今の状態のまま放置しておくと、日本に対し直接の武力攻撃をされる可能性がある事態や日本周辺地域において日本の平和や安全に重大な影響のある事態に対して、日本が実施する対応について、定められています。
- ペルシャ湾派遣
初の自衛隊海外派遣は1991年。湾岸戦争後、海上自衛隊の掃海艇での機雷の除去作業を行う。機雷とは、艦船が接近・接触すると、自動爆発もしくは遠隔操作で爆発する水中兵器。
- カンボジア派遣
1992年、PKOの一環でカンボジア王国へ派遣。初の陸上自衛隊の派遣になり、自衛隊以外からも、文民警察官が75名。選挙監視要員も派遣。
自衛隊からの派遣は施設科の施設大隊と、停戦監視要員。施設大隊では、本部管理中隊が後方支援等を担当。約20名の衛生班も派遣。
- ルワンダ難民救助派遣
ルワンダ内戦により、アフリカのザイールやケニアに難民が逃れ、衛生状態が悪化。
日本は、エイズ感染の危険性を知りながら医療活動や防疫、給水活動、空輸等の活動を行う。
- ゴラン高原派遣
第四次中東戦争後イスラエルとシリアの停戦監視や両軍の兵力を引き離すための監視任務として、1974年から国連兵力引き離し監視軍が創設される。日本では1996年から2013年までの17年に渡り、自衛隊を2ヵ国の境界にあるゴラン高原に派遣。後方支援隊大隊輸送部隊の担当になり、物資の輸送や、道路の補修、除雪作業等行う。
- インド洋派遣
アメリカ同時多発テロ事件とアフガニスタン攻撃を受け、2001年から2010年の長期に渡り、海上自衛隊の護衛艦と補給艦をローテーション派遣。各国と共同対応をすることで横の繋がりが強化された。
航空自衛隊は護衛艦の航路の見張りや、連絡、輸送等の任務で活躍。
- 東ティモール派遣
インドネシアの独裁崩壊を受け、東ティモールでも住民投票にて独立が決定。
日本は、道路の補修や橋の設置、水路や競技場の復旧、整備、現地の土木技術要員の育成等、施設部隊が派遣され国作りの支援活動を行う。自爆テロの対処にも協力。活動期間は約2年。
- イラク派遣
イラク戦争初期の2003年から2009年まで「人道復興支援活動・安全確保支援活動」のため派遣。
陸上自衛隊は2006年まで、給水や医療支援、学校や道路の補修、復興活動物資の輸送を主に行い、比較的治安の安定している地域を中心に活動。
海上自衛隊は、陸上自衛隊派遣時に車両等の部隊を輸送。
航空自衛隊は2008年まで、人員や物資の輸送活動を行い、危険性の高い地域でも活動。
イラク復興支援派遣撤収業務隊が2009年に帰国することで、イラク派遣が終了となる。
- ソマリア沖海賊の対策
海賊行為がソマリア沖やアデン湾で2007年頃から頻発。2009年より船舶を護衛するために海上自衛隊の護衛艦が派遣され、海上自衛隊の航空部隊がP-3C哨戒機で空から海を監視。陸上自衛隊は基地の警護と管理を行います。航空自衛隊が物資や人員輸送を引き受けています。

- ホンジュラスのハリケーン(1998年)
陸上自衛隊の医療救助隊が治療と防疫活動を行う。航空自衛隊は医薬品や機材等日本から空輸し、物資の輸送活動。
- インド西部地震(2001年)
陸上自衛隊が現地で技術指導。航空自衛隊が物資と隊員を輸送。
- イラン南東部地震(2003年)
航空自衛隊C-130輸送機2機と隊員31名が、物資を輸送するため派遣。
- スマトラ島沖地震(2004年)
インド洋沿岸に大津波が襲う。偶然マレーシア東方をインド洋派遣の交代で帰国する海上補給支援部隊が渡航していたため、タイ王国ブーケット沖にて救助活動を行う。
特に災害被害が大きかったインドネシアでは、陸上自衛隊がヘリコプターで航空援助や車両にて救助活動と医療救助。海上自衛隊はインドネシア周辺の海域で機材の輸送と陸上自衛隊員を輸送。航空自衛隊はタイ王国の空港を拠点に、物資や人員の輸送。
- パキスタン地震(2005年)
陸上自衛隊が、ヘリコプターを使用し物資を輸送。航空自衛隊が、陸上自衛隊員と物資を輸送。
- ジャワ島中部地震(2006年)
医療救助隊が診療活動。防疫。航空自衛隊は機材や陸上自衛隊員を輸送。
- ハイチ地震(2010年)
20万人以上が死亡する大地震が起こり、治安・衛生が悪化。陸上自衛隊の国際緊急医療救助隊が約1ヶ月活動し、地震と関連のない患者が増えると、日本赤十字社に医療活動を引き継ぎ帰国。
その後も陸上自衛隊は施設科が中心に派遣され、瓦礫の撤去や道路の補修作業を3年間実施。
航空自衛隊は輸送活動を行う。
- パキスタン洪水(2010年)
航空援助隊と海上自衛隊がヘリコプター等の輸送機や整備機材、人員等を輸送。
物資の輸送を行うヘリコプター部隊の派遣。
- フィリピン台風被害(2013年)
陸上自衛隊は医療・防疫活動。物資の輸送。海上自衛隊や航空自衛隊は物資等の輸送。